vsftpd RPM は /etc/rc.d/init.d/vsftpd スクリプトをインストールし、これは/sbin/serviceコマンドを 使用してアクセスが可能になります。
サーバーを起動するには root として次を入力します:
/sbin/service vsftpd start |
サーバーを停止するには root として次を入力します:
/sbin/service vsftpd stop |
restartオプションは、マシンを停止してそれから起動する動作の vsftpdの短縮手法です。これは、vsftpd用の 設定ファイルを編集した後で、その設定変更を反映させる最も効率的な方法です。
サーバーを再起動するには、root として次を入力します:
/sbin/service vsftpd restart |
condrestart(条件付き再起動)オプションは もし、現時点で動作中の場合のみvsftpdを起動します。動作中でない 場合にはデーモンを起動しないのでスクリプトにとって便利なオプションです。
サーバーを条件つきで再起動するには、root として次を入力します:
/sbin/service vsftpd condrestart |
デフォルトでは、vsftpdサービスは、ブート時に自動的に起動 しません。vsftpdサービスをブート時に 自動的に起動するように設定するには、/sbin/chkconfig、 /sbin/ntsysv、又はサービス設定ツールなどのinitscript ユーティリティを使用します。これらのツールに関する詳細情報はRed Hat Enterprise Linux システム管理ガイドの中にあるサービス アクセスの制御(Controlling Access to Services)の章を参照して 下さい。
時として1台のコンピューターが複数の FTP ドメインのサービスに使用されます。このテクニックはマルチホーミングと呼ばれます。vsftpdを使用したマルチホームの1つの方法はデーモンの複数コピーを実行することで、その1つ1つが自身の設定ファイルを持ちます。
これを実現するには、まず全ての関連 IP アドレスをシステム上のネットワークデバイスか、又はエイリアスのネットワークデバイスに割り当てます。ネットワークデバイスとデバイスエイリアスに関する詳細情報は Red Hat Enterprise Linux システム管理ガイドにある ネットワークの設定(Network Configuration)を参照して下さい。ネットワーク設定スクリプトに関する追加情報は 章8章で見ることができます。
次に FTP ドメイン用の DNS サーバーが正しいマシンを参照するよう設定します。もし、DNS サーバーが Red Hat Enterprise Linuxで動作している場合は、ドメイン名サービス設定ツール (system-config-bind)の使用法の説明に関して Red Hat Enterprise Linux システム管理ガイド 内のBIND の設定と題してある章を参照して下さい。BIND とその設定ファイルについての情報には章12章 を参照して下さい。
vsftpdが異なる IP アドレス上の要求に応えるには、デーモンの 複数コピーが動作している必要があります。1番目のコピーは、項15.4に説明がある通り、vsftpdinitscripts を 使用して動作している必要があります。このコピーは標準の設定ファイルである /etc/vsftpd/vsftpd.conf を使用します。
それぞれの追加の FTP サイトは、/etc/vsftpd/ディレクトリ内に /etc/vsftpd/vsftpd-site-2.conf などの独自の名前 1つの 設定ファイルを持っている必要があります。各設定ファイルは root によってのみ 読み込みと書き込みが可能です。IPv4 ネットワークをリッスンしている各 FTP サーバー用 のそれぞれの設定ファイルの中では、次のディレクティブが独自のものでなければ なりません:
listen_address=N.N.N.N |
N.N.N.Nの部分は、サービスを受けているFTP サイト用の 独自の IP アドレスで入れ換えます。もし、そのサイトが IPv6 を使用している場合、代わりに listen_address6 ディレクティブ を使用します。
各追加のサーバーが設定ファイルを持つと、vsftpdデーモンが、 次のコマンドを使用して root のシェルプロンプトから起動される必要があります:
vsftpd /etc/vsftpd/<configuration-file> & |
上記のコマンドでは、<configuration-file>の部分を サーバーの設定ファイル用に /etc/vsftpd/vsftpd-site-2.confなど 独特の名前で入れ換えます。
サーバー単位基準で変更を考慮すべき他のディレクティブは次の物です:
anon_root
local_root
vsftpd_log_file
xferlog_file
vsftpdの設定ファイル内で利用できるディレクティブの詳細リストに 関しては 項15.5を参照して下さい。
追加のサーバーをブート時に自動的に起動するように設定するには、次のコマンドを /etc/rc.localファイルの末尾に追加します。