Red Hat Enterprise Linux を使用したすべてのネットワーク通信は、設定したソフトウェアインターフェースとシステムに接続された物理的なネットワークデバイス間で行われます。
ネットワークインターフェース用の設定ファイルとそれらをアクティブ/非アクティブにするスクリプトは/etc/sysconfig/network-scripts ディレクトリにあります。インターフェースファイルの数量と種類はシステムごとに異なりますが、3種類のカテゴリのファイルがこのディレクトリに存在します:
インターフェース設定ファイル
インターフェース制御スクリプト
ネットワーク機能ファイル
これらの各カテゴリのファイルは、合同で機能し各種ネットワークデバイスを動作させます。
この章では、これらファイル間の関係とファイルの使用方法について説明していきます。
インターフェースの設定ファイルについて探求する前に、先ずネットワーク設定で 使用される主要な設定ファイルを項目別に分けていきます。ネットワークスタックの 設定におけるこれらのファイルの役割を理解すると、Red Hat Enterprise Linuxシステムをカスタマイズ する時に役に立ちます。
主要なネットワーク設定ファイルは、次のようになります:
/etc/hosts — このファイルの主な目的は、 他の方法では解決できないホスト名を解決することです。また、DNSサーバがない小規模ネットワーク上のホスト名の解決にも使用できます。コンピュータが加入しているネットワークの種類に関係なく、このファイルはループバック デバイスのIPアドレス(127.0.0.1)を指定する行を localhost.localdomainとして含む必要があります。 詳細はhostsの manページを参照してください。
/etc/resolv.conf — このファイルは、 DNSサーバと検索ドメインのIPアドレスを指定します。他の設定がない限り、このファイルはネットワーク初期化スクリプトで構成されます。この ファイルに関する詳細はresolv.confのmanページを参照してください。
/etc/sysconfig/network — すべての ネットワークインターフェイス用のルーティングとホストの情報を指定します。 このファイルとそれが受け付けるディレクティブに関する詳細情報は 項4.1.25を参照してください。
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-<interface-name> — それぞれのネットワークインターフェースには、それに対応するインターフェース設定スクリプトがあります。 これらの各ファイルは、そのネット ワークインターフェース特定の情報を提供します。 このタイプのファイルとそれが受け付ける ディレクティブに関する情報は項8.2を参照してください。
![]() | 注意 |
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/etc/sysconfig/networking/ディレクトリは ネットワーク管理ツール (redhat-config-network)で使用されており、その内容は手動で編集されるべきではありません。更には、 アプリケーションの起動などでもネットワーク管理ツール を 使用すると、それまで/etc/sysconfig/network-scriptsに設定 されたいたディレクティブを上書きします。設定消去の危険がある為、ネットワーク設定 には、1種類の方法だけ使用することが強く推奨されます。 ネットワーク管理ツールを使用したネットワークインター フェイスの設定に付いての詳細は、このツールの使用に関する詳細はRed Hat Enterprise Linux システム管理ガイドのネットワーク設定の章を参照してください。 |