2.5. GRUB インターフェイス

GRUB は異なるレベルの機能を持つ 3種類のインターフェイスを備えています。各インターフェイスによって、Linuxカーネル又は他のオペレーティングシステムを起動することができます。

各インターフェイスは以下のようになります:

注記注記
 

以下の GRUB インターフェイスは、GRUB メニューバイパス画面の 3秒間内にいずれかのキーを押す事でのみアクセスできるものです。

メニューインターフェイス

これは GRUB がインストールプログラムによって設定される時に表示されるデフォルトのインターフェイスです。オペレーションシステムまたは事前設定されたカーネルのメニューは名前順の一覧として表示されます。デフォルト設定以外のオプションを選択するには、矢印キーでそのオプションを選択して[Enter]キーを押して起動します。また、設定されているタイムアウト期間が過ぎると、GRUB がデフォルトオプションのロードを開始します。

[e]キーを押すと、エントリ編集のインターフェイスになり、 [c]キーを押すとコマンド行インターフェイスをロードします。

このインターフェイスの設定については 項2.7を参照ください。

メニューエントリエディタインターフェイス

メニューエントリーエディタにアクセスするには、ブートローダーメニューで[e]キーを押します。GRUB のこのエントリに関するコマンドが表示されますので、ユーザーはこれらのコマンド行に追加(現在の行の後であれば[o] キー、その後の行であれば [O] キーを使用)、編集([e]キーを使用)、消去([d]キーを使用)することにより、OS をブートする前にコマンド行を変更できます。

全ての変更が終ると、[b]キーを押してコマンドを実行し、OSをブートします。[Esc]キーを押せば、変更をキャンセルして標準メニューインターフェイスを再ロードします。[c]キーを押せば、コマンド行インターフェイスをロードします。

ヒントヒント
 

GRUB メニューのエントリエディタを使用したランレベルの変更に関する情報は 項2.8を参照して下さい。

コマンド行インターフェイス

コマンド行は最も基本的な GRUB インターフェイスですが、制御のほとんどを行なえるインターフェイスでもあります。コマンド行では、関連する GRUB コマンドを入力して [Enter] キーを押せば実行できます。このインターフェイスはシェルに似た高度な機能を備えています。コンテキストに基づく [Tab] キーの補完や、行の最初に移動する [Ctrl]-[a] や、行の最後に移動する [Ctrl]-[e] などコマンド入力時に使用する [Ctrl] キーのコンビネーションなどがあります。また、矢印、[Home][End][Delete]キーは bash シェルの場合と同じように使用できます。

一般的なコマンドの一覧は項2.6をご覧ください。

2.5.1. インターフェイスロードの順序

GRUB が第2ステージのブートローダーをロードすると、GRUB はまず設定ファイルを探します。見つかると、メニューインターフェイスバイパス画面が表示されます。あるキーを3秒以内に押すと、GRUB はメニューリストを作成してメニューインターフェイスを表示します。キーが押されないと GRUB メニューのデフォルトカーネルエントリが使用されます。

設定ファイルが見つからない場合や読み込めない場合は、GRUBはコマンド行インターフェイスをロードし、OSのブートの完了に必要なコマンドを入力できるようにします。

設定ファイルが無効の場合は、エラーが出力されて入力が促されます。これによりユーザーは問題の発生個所を正確に知ることができます。どれかキーを押すとメニューインターフェイスに戻り、GRUBによって報告されたエラーに基づいてメニューオプションを編集して問題を修復できます。修復が失敗すると、GRUB はエラーを報告して、メニューインターフェイスに戻ります。