この付録は、一般的なハードウェアデバイスのドライバー [1] に利用できる可能性のあるパラメータの一部を示すために記載されています。Red Hat Enterprise Linux ではカーネルモジュールと呼ばれます。ほとんどの場合、デフォルトのパラメータで機能します。しかし、デバイスを正常に機能させる為に追加のモジュールパラメータが必要であるとか、そのデバイスの為にモジュールのデフォルトパラメータを上書きする必要がある時があります。
インストールする時点では、 Red Hat Enterprise Linux は安定したインストール環境を構成するために、限定的なデバイスドライバーのサブセットを使用します。インストールプログラムは多種多様なハードウェア上でのインストールをサポートしますが、幾つかのドライバ(SCSIアダプタ用、ネットワークアダプタ用を含む)は、インストールカーネルに収納されていません。これらはユーザーによって起動時にモジュールとしてロードされる必要があります。インストールプロセス中の追加のカーネルモジュールに関しては、Red Hat Enterprise Linux インストールガイドの 準備のためのステップの章で代替起動方法のセクションを参照してください。
インストールが完了すると、カーネルモジュールを通じてかなりの数のデバイス用のサポートが 存在します。
![]() | 重要 |
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Red Hatでは、kernel-unsupported-<kernel-version>、kernel-smp-unsupported-<kernel-version>、kernel-hugemem-unsupported-<kernel-version>と呼ばれるパッケージのグループ内にサポートしていないデバイスドライバを数多く提供しています。<kernel-version>にはシステムにインストールしているカーネルのバージョンを入れます。これらのパッケージはRed Hat Enterprise Linux インストールプログラムではインストールされませんので、提供されているモジュールは Red Hat, Inc. でサポートされません。 |
場合によっては、正常に機能するようにモジュールのロード時にパラメータを指定することが 必要なこともあります。
例えば、Intel Ether Express/100 カードに対して100Mbps接続スピードで 全二重通信を可能にするには、e100_speed_duplex=4オプションを付けて e100ドライバをロードします。
![]() | 注意 |
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パラメータにカンマが含まれる場合は、カンマの後にスペースを入れないでください。 |
![]() | ヒント |
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modinfoコマンドは、バージョン、依存関係、パラメータオプション、やエイリアスなどのカーネルモジュールに関する各種情報の一覧表示に便利です。 |
[1] | ドライバーとは、特定のハードウェアデバイスを Linux で使用出来るようにするソフトウェアです。ドライバーがないと、カーネルは装着されたデバイスと交信できません。 |