研究課題: 能動的リソースマイニングに基づく 異種情報統合基盤の研究

ネットワーク上に分散した多様な情報を統合する情報統合について,これまで様々な研究がなされてきた.しかし,情報爆発の時代を迎え,情報源の数や規模の増加,情報源の異種性の増大,センサー等の動的な情報源の増大等により,有用な情報源を探索・発見し,適切な統合を図ることは一層困難となりつつある.よって,膨大かつ多様なネットワーク上の情報源の発見から統合にいたるプロセスをスケーラブルに実現する基盤技術が求められている.一方で,大量のデータから有用な知識を発掘するデータマイニングについても近年数多くの研究開発がなされているが,多くは個々の要素技術の開発にとどまっており,情報統合のプロセスとの融合を前提としたものではない.情報統合のプロセスに個々のデータマイニング技術を有機的に融合する包括的なフレームワークの構築は,大きな研究課題の一つである.

本研究課題では,ネットワーク上に存在する多様なリソース(情報資源)を探索的にマイニングする技術を情報統合の枠組みに融合し,柔軟かつ拡張性のある情報統合を可能とするリソースマイニングに基づく異種情報統合基盤について研究開発を行っている.特に,情報源を発見する情報源マイニング,動的に変化する情報源を継続的にマイニングする連続的マイニング等の技術を開発すると共に,情報統合のベースとなる能動的情報統合基盤にこれらを融合することを目指す.具体的には,1) リソースマイニングを実現するためのマイニング要素技術,2) マイニングと情報統合に関わる応用研究,3) 情報統合基盤システムの研究開発,の3つの視点より研究を推進している.